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2019/12/25ブログ
本日のテーマ【歯科と乳酸菌のはなし】
こんにちは!
TC谷藤です。
今日はクリスマスですね!!🌲
皆さんのお宅にはサンタさんはきましたか???私のもとには来ませんでした~(´;ω;`)
さて今年最後のブログとなってしまいました。
~歯科と乳酸菌のはなし~
1908年に免疫の研究でノーベル賞を受賞したMechnikov(1845~1916)は、ヨーグルトの習慣的摂取がブルガリアの農民の健康と長寿に関連しているという画期的な観察をしました。彼は著書のなかで、大腸に存在する一部の細菌が生産する「毒素」が疾病や老化の一因であり、食餌中の乳酸菌が腸内腐敗菌を抑制し健康維持と疾病を予防する、という考えを示しました。この考えが現代のプロバイオティクスの概念のもとになっているといわれております。
20世紀後半になると腸内フローラの研究は飛躍的に進展し、腸内フローラがクローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患、大腸がん、肝臓がん、アレルギー性疾患、脂質異常症・高血圧・糖尿病などの生活習慣病の発症に深くかかわっており、腸内有用菌を増やし腸内有害菌を抑制することで腸内フローラのバランスを良好に保つことが、疾患予防にきわめて重要であることが明らかになりました。
口腔におけるプロバイオティクスの働きとして、微生物やプラークへの直接的作用と口腔組織や全身への間接的作用の2つが考えられます。直接的作用としては、細菌同士や細菌とタンパク質との結合への作用によるバイオフィルムに対する影響や、ほかの細菌との栄養素の競合、病原菌に対する抗菌物質の産生などがあります。
間接的作用としては、局所や全身の免疫機能の賦活化や細胞透過性の制御による口腔粘膜組織への病原菌の侵入防御、口腔フローラの改善などがあります。
最後に、乳酸菌の口腔への利用に関して
①目的にあった乳酸菌を選ぶ
乳酸菌にも複数の菌種や菌株があります。種類によって作用や性質が違います
②殺菌剤と併用しない
殺菌・抗菌成分を配合した口腔ケア製品を使用すると口腔内細菌とともに乳酸菌も殺菌・抑制され、十分な乳酸菌の効果を得られなくなってしまいます。
③習慣的に摂取する
乳酸菌が作用するのは、経口摂取から排便までの間であり、口腔内や腸内に定着し常食することは基本的にないと考えられています。
つまり、乳酸菌の効果を得るためには習慣的に摂取することが大事なのです。